法人保険の出口戦略には大きく分けて9つの方法がある!

はじめに

法人保険の出口戦略は大きく分けて9つあります。出口としてメジャーな方法からなるほどという方法もあります。ここでは9つの方法について紹介します

解約返戻金で再度法人保険に入り直す

解約した段階で黒字があるとその分に解約返戻金の益金が加わると課税対象になります。そのためもう一度同様の法人保険に加入して損金を作ります。税金の支払いを先送りにしただけです。このままだとまた同じような状況が起こり得ます。設備投資や従業員の退職金対策など解約時期に合わせて資金を使う必要があります。

経営者への退職金に充てる

この方法が最もメジャーな方法になります。法人で解約時期金を受け取ってその返戻金を退職金に充てるのがオーソドックスな方法になります。もしくはある保険契約を解約することで返戻金が出ます。その保険契約の名義を経営者本人に変更して退職金を受け取ったことにする手法もあります。その名義変更をした資金を終身保険などの払い済み状態にすることで最低限度の資金があなたの手元に残ります。

設備投資をする

会社の設備投資をすることで損金を作って解約返戻金との相殺を考えていきます。設備投資の例としては新たな機械を導入する・システムを導入する・営業所などの大規模修繕工事を行う・営業車の買い替えをすることなどです。医療法人などでは検査器具の買い替えなどで損金を作り出すことができます。

人件費として利用する

物ではなく人に投資をするという方法です。賞与や特別賞与などで従業員に支払ってしまう方法です。現在働いている従業員に働き甲斐を出せますのでメリットがかなりあります。さらに新たな人材を確保するなどの費用に使うのもありです。その他社員旅行などの福利厚生に使う方法もあります。4泊5日以内の旅行で全従業員の半数が参加するなどの条件があります。

広告宣伝費として使う

企業の広告宣伝に使ってイメージアップをしていく方法もあります。企業サイトの作成や改変なども宣伝広告になります。また地元のCMなどを活用するというのもありといえます。

オペレーティングリースを活用する

飛行機・船舶・コンテナのリース事業に投資を行うことで損金を作ります。1年目はリースをするので大きな損金が発生します。ただ期間の満了で今度は同じ分の益金が発生します。法人保険と同じく税金の支払いの先延ばし・利益の繰り延べをすることになります。リースは1度しかできずしかも解約はできませんので途中で経営が苦しくなっても解約はできません。

海外の中古不動産に投資する

オペレーティングリースと似た方法です。動産への投資もしくは不動産への投資の違いだけともいえます。海外の不動産は途上国を中心に地価が上がるという方向なのでさらに儲かる可能性が高いです。ただ為替の影響や物件の管理などに不明なところもあるので不確実な投資になり得ます。

一部解約する

経営者の交替や解約返戻率がピークになるもまだ解約返戻金の使途が決まらない場合にはあるところで保険の支払いを止めてしまうことです。執行期間中は支払った最後の月での条件で解約返戻金になります。この失効期間は保険会社及び当該保険の内容によっても異なります。

わざと失効させる

保険を一部解約することで返戻金を少しずつ受け取る方法です。いくつかの保険に分散して入っておいて会社の経営状態も含めて保険を部分的に解約していきます。会社の経営状況やイベントなどに資金を使った時の相殺の方法の一つになります。

まとめ

保険の難点は黒字がずっと続くという前提で進みます。急に赤字になってしまったなどのトラブルになってしまうと保険加入のメリットはありません。解約するにも返戻率などの問題で大きく資産を減らしてしまう可能性もあります。法人保険への加入はかなりの頭を使うことになりますので注意が必要です。