はじめに
保険などで死亡または高度障害というものがあります。その高度障害というのはケガや病気のどのような状態になった時を言うのかが問題になります。
実はこの高度障害というのは体の機能が一定以上損なわれている状態で相当重症な場合と判断していただいて構いません。
高度障害の状態
高度障害の状態を眼・言語咀嚼機能・中枢神経・腕・足などについて見ていきます。
眼の場合は両眼の矯正視力をしても0.02以下の場合です。
言語咀嚼機能は話すことができない・食べることができないなどの場合が該当します。脳内で言語を作りだせない場合も高度障害の扱いになります。
中枢神経はスプーンやフォークを使うことができない・排泄ができない・着替えの際のボタンやチャックをすることができない・入浴できない・立ち上がれない・歩けない。すべてにあてはまる場合です。
腕・足は両足を足関節以上で失う・両手を手関節以上で失う・片足を足関節以上かつ片手を手足関節以上で失う・片手を手足関節以上で失うかつ片足の運動機能を完全に失うなどの場合があてはまります。
こうしてみると高度障害は単に働けなくなるというレベルではなく、自分の力だけでは生活の難しい状態で介助の必要なレベルといえそうです。
高度障害で保険金が下りる場合
以下のようなケースでは絶対とまではいえませんが高度障害で保険金が下りることが多いです。
事故による負傷で眼球を摘出してしまった場合。もう自分の眼で物を見ることが厳しい状態。
脳出血などでほぼ寝たきりの状態。身の回りのことが自分ではできない状態。
就業不能時の保険
就業不能時に対する保険としては就業不能保険や所得補償保険などがあります。
就業不能保険は就業不能の状態になった時に出る保険です。毎月10万円以上の保険が出ることもあります。ただ要件はかなり厳しくなります。
所得補償保険は仕事を休んで療養が必要との医師の診断書があることで保険金を受け取ることが可能です。条件は厳しくありませんが保険期間は最長で2年程度と短くなります。
社会保障
高度障害になった時には疾病手当金や障害年金をもらうことができます。
疾病手当金は職務以外での病気やケガで働くことができなくなってしまった場合に生活の保障を受けることができます。支給金額も標準報酬月額の3分の2程度と生活ぎりぎり程度です。
障害年金は長期的に働くことができなくなった人の生活を保障していきます。審査などを経て支給が開始されます。会社員よりも自営業者の方の方が多く支給されることが多いです。
支給額
高度障害の保険金は死亡保険金と同額になります。高度障害になって保険金が支払われた時点で保険契約が消滅します。死亡した時に改めて保険金を受け取ることはできません。