飲食業の損害保険のメリットと注意点

はじめに

飲食業で最も怖いのは食中毒です。食中毒では衛生面などで休業などのペナルティを受けます。また会社の信用を大きく失います。また火災になってしまったりお客様にけがをさせてしまう可能性もあります。そのような時のために保険を用意しています。

飲食業の保険では生産物賠償責任保険・施設賠償責任保険・火災保険・地震保険・店舗休業保険などが考えられます。

生産物賠償責任保険

飲食業で最も可能性が高いのは食中毒のリスクです。ノロウイルスやO157などの生命への危険な胃腸炎になってしまうリスクも考えられます。飲食の関係者は手洗い・うがい・専用の手袋などの衛生面を手亭していく必要があります。

食中毒はきざみのりなどの加熱している商品からも出ることが考えられます。食中毒は多くの方に損害を与えてしまいますので賠償額も膨大になります。そこは保険でカバーするのが最も賢明ではないかと思われます。

その部分を補償していくのが生産物賠償責任(PL)保険です。生産物賠償責任保険では食中毒や異物混入などでお客様に損害が発生した時の入院費や治療費などを補償していきます。また追加契約で訴訟時の弁護士費用・見舞金費用・事故調査費用なども補償の対象とすることが可能になります。

施設賠償責任保険

飲食業の方であればお客様にカレーやワインがかかった・鍋などのお湯がかかってやけどをさせたなどの経験がある方も多いのではないでしょうか。治療費やクリーニング代などの賠償費程度で済むと思われますので大ごとにはならないことが多いですが、場合によっては賠償額が高額になることもあります。アメリカなどでは億単位の賠償を請求されることもあります。

そのようなケースをカバーしてくれる保険がこの施設賠償責任保険になります。上記のような件で損害賠償事由になった時に賠償額を補償していきます。損害賠償だけでなく訴訟費用・弁護士費用・応急手当なども補償の対象になります。保険会社によっては示談交渉などを行ってくれるところもありますので飲食業の方には貴重な保険といえます。

火災保険・地震保険

ガスコンロ・テーブルなどの調理用具が火災や台風などの浸水で使い物にならなくなったなどのことも考えられます。そのようなケースでは火災保険で受けた損害を補償することができます。また竜巻などで施設が大きな影響を受けた場合などにも保険の適用があります。天災事変の多くは火災保険でカバーできますが地震のケースは補償されません。

ただ地震や地震が原因の火災の時は地震保険に加入していないと補償されません。また地震保険の場合は広域で同じような損害を受ける方が多くなりますので必要な補償をすべて受けられるかは分からないという問題も出てきます。ただこの他にも地震保険の補償範囲もありますので施設を運営している方は加入を検討しても良さそうです。

店舗休業保険

地震・近隣の火災・悪天候などの影響でしばらく店を開くことができないなどの事情も出てきます。その休業状態も家賃などの固定費は出ていってしまいます。営業再開までの資金繰りに余裕のない店舗もあります。そのような休業中のケースでは店舗休業保険が補償をしてくれます。ゲリラ豪雨による浸水被害・インフラ事故・地震・火災・食中毒などでの休業などが対象になります。

まとめ

飲食業で最もリスクがあるのは食中毒です。この食中毒の時の賠償責任保険を担保するのが生産物賠償責任保険で補償されます。

接客中にお客様が鍋でやけどをした・カレーやワインがかかってしまったなどの場合には施設賠償責任保険がカバーします。

調理器具や施設自体が使えなくなってしまった場合には火災保険や地震保険に加入しておくと良いでしょう。

地震や火災などが原因で店舗の休業を余儀なくされるなどの時には店舗休業保険が役に立ちます。