はじめに
海外出張の保険は海外旅行保険でカバーをしていきます。長期の海外出張や駐在に合わせた補償も行っています。海外出張の多い会社の場合は会社が契約者となって一括して契約することで事務処理の負担が軽くなることもあります。海外出張中の社員に対する海外旅行保険についても紹介していきます。
海外旅行保険の必要性
海外出張の多い会社であれば海外旅行保険は会社単位で絶対に必要になります。また社員のためにも加入をしておいた方が良いでしょう。その理由としては以下のようになります。
まず海外特に欧米では高額な医療費がかかります。盲腸で数百万円程度かかる地域があります。日本では医療保険制度で医療費が抑えられています。ただ海外ではそのような制度はあまり発達していません。お金がないと治療を受けられない可能性が高くなります。
また海外で労災認定を受けることもできます。ただ海外旅行や出向の場合は労災認定の対象外になります。あくまで日本の会社の指示内の海外出張が労災の対象範囲になります。海外の勤務先で海外の会社の指示で動く海外派遣の場合は労災の対象にはなりません。
海外出張などの多い企業では会社単位で海外旅行保険に加入している場合が多くなります。社員を海外に派遣をするということは国内よりもリスクが高まります。そのリスクを少なくするために保険に加入をしている企業が多いというのは当然の流れといえます。もし保険未加入で社員に死亡などの緊急事態が起こった時には企業が遺された家族の方に損害賠償をしなければならない可能性が極めて高くなります・そのような時のことを考えると保険への加入は絶対にしておくべきではないかと考えられます。
また突然の事故や病気が海外で起こることもあります。そのような時のために海外旅行保険に加入しておくことをおススメします。会社でこの保険に加入する義務はありませんのであくまで個人の自助努力になるところが大きくなります。万一のことを考えると加入をしておいた方が良いでしょう。
保険でカバーする範囲
海外旅行保険でカバーをする範囲は海外での病気やケガが原因で死亡した場合・後遺障害が残った場合・治療費を要した場合・それが基で家族が海外まで見舞いに来た場合・人の身体や物に損害を与えて賠償責任を負った場合・盗難に遭った場合などが考えられます。
具体的には火事などによる大家さんへの賠償責任・室内で乗客がガラスの破片などでけがをした場合・ホテルなどの室内で盗難に遭った場合・家族の急死などによる一時帰国の費用などが対象になります。特に長期間海外に滞在・赴任をする場合にはこの海外旅行保険に加入をしておくと無難といえます。
有効期間
海外旅行保険の有効期間は出国後帰国するまでになります。帰国までの安全が保障されていますので安心して旅行をすることができます。安全を優先して自己防衛をしておくことが重要です。
メリット
海外旅行保険は海外出張の頻度が高く複数の社員が対象になることで法人加入のメリットが増えます。特に以下の3つのメリットがあります。
保険料は全額損金扱いになります。従業員の福利厚生にもなりますので会社の絶対的な必要経費に参入されます。
法人加入ができることで保険料の支払いを一括で行うことができます。事務手続きを効率化していきます。会社で一元管理するので加入漏れを防ぐことができます。
加入する人数が多くなると保険料の割引を受けることができます。また保険料の合計額によって自社で保険証券を発行できるサービスを受けることができます。
注意点
海外旅行保険は受取人が会社もしくは家族なのかを調べておく必要があります。海外旅行保険の死亡保険金は原則遺族になります。ただ保険料を会社が払っているという特性上家族の承諾を得ることで企業を受取人とすることができます。ただ社内などの規定で会社が受け取った保険金の中から慶弔金などの名目で遺族に一部の保険金を払うことになります。
加入方法
海外旅行保険の加入方法は、旅行代理店・インターネット・空港・クレジットカード付帯のケースの4種類になります。
今は会社員もクレジットカードを持っているのでクレジットカード付帯を利用する方が多くなります。特にアメリカなどのように保険料の高い国ではクレジットカードの分では治療費を払いきれない場合が多くなります
そこで旅行代理店もしくはインターネットでの加入をしておくことでバックアップをしておくことをおススメします。インターネットで加入すると保険料を安く抑えることができます。ただ確実に手続きを済ませたい方は旅行代理店で行うという方法も捨てきれません。どちらの方法でも構いませんので加入をしておくことが大事になります。特に企業で加入をしていない方は個人での加入になりますので特に注意をしておく必要があります。
また法人で加入をしているところは海外出張や海外駐在の場合のリスクに備えた幅広い補償がセットされたプランも多くなっています。さらに保険料が全額損金算入になりますのでメリットがあります。
不慣れな海外生活で病気やケガのリスクも高まります。できれば海外進出を行っている企業では法人での加入をしておくことをお勧めします。